ご挨拶

21世紀はバイオの時代と言われています。バイオの実用化の柱は言うまでもなく医療分野です。

日本のバイオ産業は欧米の2周遅れと言われ、医療分野は我が国でも数少ない輸入超過の状況にあります。

アカデミア等の研究開発成果を医療分野に展開するために、医工学の重要性が提唱されて半世紀以上経ちますが、一つの学問分野として根付いてはいません。

また、医療分野に限らず、アカデミア等の研究成果を社会実装するために橋渡し研究が盛んになり、

大学にURA(University Research Administrator)や公的研究機関に産官学コーディネーターなどが設置されましたが、

有効に機能しているとは言いがたい状況です。

さらに、民間企業においては、事業拡大を目指して1990年代からバイオ分野、特に医療分野への進出を模索する動きが盛んになっていますが、

医療分野の産業としての特殊性を十分に理解しなかったために断念しているケースを散見してきました。

 

合同会社メドテックコンサルティングでは、

これらの問題を解決すべく、日本の優れた研究開発成果を医療分野で展開するために、研究開発の方向性についてのアドバイスに加え、

ビジネスモデル構築のお手伝いをしたいと思います。また、製薬企業様などが新技術を導入する際のアドバイスも承ります。

 

まずはお気軽にご相談ください。

合同会社メドテックコンサルティング

代表社員 金森 敏幸

代表について

金森 敏幸

出身

三重県伊勢市

趣味

テニス, スキー・スノーボード, 釣り, 農業

人生のモットー

己および愛する者達の幸せを第一にしつつ、その輪を周りに広げるべく最大限己の能力を生かす

座右の銘

人事を尽くして天命を待つ

学歴

  • 1983年 早稲田大学理工学部応用化学科卒業
  • 1985年 早稲田大学大学院理工学研究科博士前期課程応用化学専攻化学工学研究修了 工学修士
  • 1994年 早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程応用化学専攻化学工学研究修了 工学(博士)

職歴

  • 1985年 三菱レイヨン株式会社豊橋事業所ポリエステル工場技術グループ・ポリエステル開発研究所 技師・研究開発員
  • 1990年 早稲田大学理工学総合研究センター 客員研究員
  • 1995年 通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所高分子材料部高分子材料プロセス研究室 主任研究官
  • 2001年 独立行政法人産業技術総合研究所物質プロセス研究部門生体模倣材料グループ(改組による)主任研究員
  • 2002年 独立行政法人産業技術総合研究所バイオニクス研究センターバイオナノマテリアルチーム 研究チーム長
  • 2007年 Cytonics株式会社(産総研技術移転ベンチャー) CTO
  • 2010年 国立大学法人筑波大学医学群医学類 非常勤講師
  • 2010年 独立行政法人産業技術総合研究所幹細胞工学研究センター医薬品アッセイデバイスチーム 研究チーム長
  • 2016年 国立大学法人筑波大学グローバル教育院ライフイノベーション学位プログラム 教授
  • 2016年 国立研究開発法人産業技術総合研究所創薬基盤研究部門医薬品アッセイデバイス研究グループ 研究グループ長
  • 2023年 有人宇宙システム株式会社新規事業開拓室 アドバイザー

主な活動歴

私の大学での専門は化学工学(Chemical Engineering)ですが、

卒業研究および大学院修士課程では、我が国における生体化学工学(Biochemical Engineering)の草分けとして著名な酒井清孝先生の研究室で学ぶことができました。

先生の研究室では多数の医療機関と密接に連携しており、

私も北里大学附属病院腎センターや日本赤十字中央血液センターなどに派遣していただき、医療現場について学ぶ貴重な経験をさせていただきました。

卒業論文および修士論文は血液レオロジーに関するもので、血液の粘度を決める因子を決定し、

腎臓疾患の進展とそれら因子との関係を調べ、さらには血液浄化療法でそれらがどの様に変化するかを明らかにしました。

 

大学院修士課程修了後、

三菱レイヨン株式会社(現、三菱ケミカル株式会社)に採用していただき、

豊橋事業所のポリエステル製造技術開発部署に配属されました。

そこでは2年間わたり、ポリエステル長繊維の革新的製造技術開発に従事し、

その結果に基づきパイロット設備の導入に成功致しました。

その後、同事業所内のポリエステル開発研究所に異動し、3年弱の間、新規ポリエステル樹脂の開発とその応用展開に従事いたしました。

そこでは技術営業活動を実施し、営業職の方々とユーザーを訪問してニーズを聞き取る、貴重な経験をしました。

技術営業活動に基づいて開発した新規ポリエステル樹脂は、2軸延伸フィルム向けとして製品化されました。

 

同社を依願退職後、

母校の理工学総合研究センターの客員研究員(酒井清孝先生の研究助手)として後輩の指導に当たると共に、

大学院博士課程後期課程に入学し、「新規血液透析膜の開発, 血液透析器および血液透析療法の指摘設計法の確立」を課題として研究開発に取り組み、博士(工学)を受領致しました。

 

通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所に主任研究官として採用していただきまして以降、

改組、組織内異動、および職位変更等を経て、2022年度末に退職いたしました。

工業技術院時代には、通産省の所管業務の点から、本来の専門である医用工学を直接応用できる研究開発テーマの設定ができなかったため、

企業時代に身に付けた高分子工学の知識と、博士研究課題の基礎となった膜工学の知識と経験を応用し、

「機能性高分子による新規膜分離技術の開発」を研究開発課題として選びました。

その後、工業技術院の独立行政法人化によって産業技術総合研究所が誕生し、

研究開発テーマの設定に制限が無くなったことから、初期の頃は「機能性高分子による生体内現象の模倣技術に関する研究開発」をメインテーマとして掲げ、

15年ほど前からはさらに医療分野に踏み込んで「機能性有機材料を用いたデバイス・システムの医療分野への応用」をメインテーマとしました。

 

2002年には研究グループ長を拝命し、

4名の主任研究員(うち2名は教授職相当)からなる研究グループを主宰しました。

非常勤職員(ポスドクを含む)、連携大学院の学生、外来研究員(共同研究先からの派遣研究員等)などから、最も多い時には25名からなる研究者によって、上述の研究開発テーマを推進してまいりました。

 

私のこれまでの研究業績としては、

査読付き学術論文(ほとんどが国際誌に掲載)157報、

その他の論文41報、分担執筆図書27報、

総説・解説61報、登録特許39件、招請・依頼講演53件となりますが、

それらの大部分が前職における成果です。

これらの研究開発に要した費用のほとんどは競争的外部資金によるもので、

日本学術振興会(JSPS)の他、科学技術振興機構(JST)や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、環境庁、経済産業省、日本医療研究開発機構(AMED)から、

いわゆるナショプロを含む、大型予算を獲得して参りました。

獲得した外部資金は、総額で約13億7,000万円です。

また、企業様との共同研究契約も100件を超え、

そのうち30件については企業様から共同研究費用の提供を受け、

3名の技術者を3年間常駐していただいたこともありました。

さらには、2022年度末に終了しましたAMEDの「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療技術を応用した創薬支援基盤技術の開発)」では研究開発代表者を務め、

大手医薬品メーカー5社を含む38機関、約150名の研究開発者をとりまとめつつ、プロジェクトの管理・運営を実施しました。

この間、産総研での研究開発成果の一つを基盤として、ベンチャー企業であるCytonics(株)を立ち上げましたが、残念ながら2年弱で仕舞うことになりました。

立ち上げに当たって、あるいは運営中は我が国におけるベンチャー企業立ち上げとその後の問題点について様々な角度から調査、勉強することができました。

さらには、AMEDのプロジェクトオフィサーを約5年間務め、

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)対応を含め、ベンチャー企業による再生医療製品の事業化のお手伝いをする貴重な経験を積むことができました。

現在は、国際宇宙ステーションの運営・管理を事業の軸としています有人宇宙システム株式会社において、

技術アドバイザーとして、同社の新事業の立案、立ち上げのお手伝いをしております。

 

公的役職等経歴

政府機関関連
  • 再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業プログラムオフィサー, 日本医療研究開発機構, 2015年~2019年
  • コメンテーター, 科学技術振興機構研究開発戦略センターナノテクノロジー・材料ユニット, 2018年
  • 再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療等の産業化に向けた評価手法等の開発)有識者委員会委員, 経済産業省, 2013年
  • グローバル認証基盤整備事業「細胞加工装置・機器基準WG」委員, 経済産業省, 2013年
  • 科学研究費委員会専門委員, 日本学術振興会, 2008年~2022年
  • ピアレビュア, 新エネルギー・産業技術総合開発機構, 2003年~2022年
  • 厚生労働科学研究費助成金評価支援ワーキンググループピュアレビュア, 財団法人医療機器センター, 2005年~2008年
  • 医療専門部会副座長, 化学技術戦略推進機構, 2003年~2005年
  • 医療福祉機器技術開発委員会超音波治療技術開発推進委員会委員, 新エネルギー・産業技術総合開発機構, 1997年~1999年
学術団体関連
  • 第29回HAB研究機構学術年会組織委員(2021年~2022年)
  • Scientific Advisory Board Member, Microphysiological Systems (MPS) World Summit (2020年~現在)
  • 日本動物実験代替法学会第32回大会会長 (2019年)
  • 日本膜学会第33年会実行委員会副委員長 (2011年)
  • 細胞アッセイ研究会代表 (2010年~現在)
  • Advisory Board Member, Asian Federation of Biotechnology (AFOB) (2010年~2014年)
  • 化学工学会評議員 (2006年~現在)
  • 化学工学会バイオ部会役員 (2004年~現在)
  • 化学工学会分離プロセス部会・膜工学分科会幹事 (2011年~2014年)
  • 日本膜学会編集委員 (2003年~2014年)
  • 日本膜学会評議員(2005年~2014年)
  • 分子学会医用高分子研究会運営委員 (2003年~2014年)
  • 日本人工臓器学会評議員 (1997年~2009年)
  • 日本人工臓器学会論文賞選考委員 (2001年~2003年)
  • 化学工学会関東支部幹事 (1999年~2002年)
  • 化学工学会つくば化学技術懇話会幹事 (1995年~現在)
  • 日本人工臓器学会編集委員 (1994年~1996年)

 

賞 罰

  • 1994年2月 水野賞(早稲田大学理工学部応用化学科)受賞
  • 1995年5月 日本膜学会研究奨励賞受賞
  • 1995年11月 日本人工臓器学会1995年度論文賞受賞
  • 1998年10月 日本人工臓器学会1998年度論文賞受賞
  • 2001年11月 日本人工臓器学会JSAO -MERA-Grant 2001受賞
  • 2009年4月 The best presentation award 2009 (The Society of Biomolecular Science)受賞

 

免許・資格等

普通自動車一種免許(中型), 甲種危険物取扱者, 衛生工学衛生管理者

 

専攻分野

生物化学工学, 医療工学, 膜工学, 高分子物性, バイオレオロジー

 

所属学会

化学工学会, 日本膜学会, 高分子学会, 日本生物工学会, 日本人工臓器学会, 化学とマイクロ・ナノシステム研究会, 日本透析医学会, 日本医工学治療学会, 日本バイオマテリアル学会, 日本再生医療学会, 日本動物実験代替法学会

 

研究業績

学術論文(査読付き) 197報, 分担執筆図書 29報, 総説・解説 58報, 特許登録 39件, 招請・依頼講演 54件

 

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